【世界5分前仮説】もしこの仮説が正しいとしたら…ロマンあふれる思考実験

こんにちは、マーケティング事業部のSasamiです。
さて、今月は何を書こうかと頭の中で考えを巡らしていたところ、ふと浮かびました。睡眠や瞑想以外では常について回るこの思考をテーマにしようと。今回は「思考実験」のお話です。

思考実験とは？

古代ギリシャから続く、その名の通り頭の中で想像するだけの実験です。

「もし○○だったら▲▲」

といった理論的には可能と考えられる条件を想定し、実際の実験を行うことなく、起こり得る現象を思考によって考察するというものです。そのため、理論上は可能でも再現不可能な実験が多く存在します。

内容は学問ごとに多岐に渡りますが、有名なものでいうとニュートンの万有引力でしょうか。りんごが木から落ちるのを見て・・・というアレです。ニュートンも最終的な法則を導き出すまでの過程として、思考実験を繰り返し行なったそうです。

また、興味深い話として、SFなんかも思考実験の一つであると言われます。ロボットや超能力なんかも、初めは「もし○○だったら・・・」から始まっているわけです。

そういった超常現象が現実世界にどのような事象をもたらすか？をテーマに描いた映画や小説はたくさんありますよね。

話は逸れますが、実は私、SFを始めとしてオカルトめいた事象やパラドックス、果ては宇宙の起源まで・・・とにかく隠秘学や神秘的な説明のつかない事象に、ロマンを感じずにはいられない人間なのです。

今回はそんなSFにも通ずる哲学的な思考実験を一つ、かいつまんでご紹介します。

世界五分前仮説

これは、バートランド・ラッセルという哲学者によって提唱された仮説で、

「この世界は過去に繋がる全ての事象や記憶を『覚えていた』状態で5分前に突如創造された」

というものです。

人類や世界の創生については語りつくせないほどの議論が為されている現在ですが、これはそれらを根底から覆す仮説です。

例えば、私は今PCの前でこのブログを書いているわけですが、『ブログを書き始めた』ことも『PCを起動した』ことも、5分以上前の記憶として確かにあります。

しかし、その記憶も植え付けられたうえで、5分前に世界が作られたとしたら？

その場合、確実な反証はできません。なぜなら、『過去はすでに存在していない』からです。

ここで言う5分前に意味はありません。10分前でも1時間前でも同様に提唱できます。

そして、過去の存在を証明できないから反証もできないということは、逆を言えば、この仮説を証明することも当然できないのです。

なんだか矛盾の生じるトンデモ理論ではありますが、もしこの仮説が正しいとしたら・・・

「知識とは一体なんなのか？」
「存在し得るのは『今この瞬間』だけ？」
「自己と世界との関係は？」

など、さまざまな疑問が尽きません。

何より誰でも一つは持っているであろう黒歴史も、5分前に創造されたものだとしたら・・・感慨深いですね。

先を見通す力

今回紹介したものは私の趣味嗜好丸出しの説でしたが、「何が起きるか？」を見通す力はビジネスにおいても重要です。

考えるだけで頭が良くなるかも（？）な思考実験・・・興味のある方は一緒に思考の波に溺れてみませんか。

それでは、いずれまた！